第一子は面倒見がよくリーダー肌、
一人っ子はわがまま、自己中心的、
第二子は兄や姉がいるので要領がいい。
一般的に末っ子は将来、家族のほかの者と全く違う道を選ぶと言われています。
自分の置かれた環境(生まれ順)でどのような「傾向」をもたらすのか知っておくとよいでしょう。
心理学上ではどのようにいわれているのでしょうか?
今回も
アドラー心理学の本「
幸せになる勇気」から学んでいきましょう。
■ 第一子、ひとりっこのライフスタイル傾向
第一子またはひとりっこの場合、最大の特権は
「親の愛を独り占めしていた時代」を持っている事でしょう。
第二子以降に生まれた子供は、親を「独り占め」する経験を持ちません。
常に先を行くライバルが多くの場合が競争関係に置かれます。
ただし、かつて親の愛を独り占めしていた第一子も、
弟や妹の誕生によってその地位から転落させざるをえません。
この挫折とうまく折り合いをつけられない第一子は、
いつか自分が再び権力の座に返り咲くべきだと考えます。
アドラーの言葉によると
「過去の崇拝者」となり、
保守的な、未来について悲観的なライフスタイルを形成していきます。
ただし、妹が生まれたときにすでに協力や援助についての教育を受けていれば、
第一子は
優れたリーダーになっていくでしょう。
両親の教育を模倣し、
弟や妹の世話をすることをに喜びを見出し貢献の意味を知るのです。
■ 第二子のライフスタイル傾向
第二子には
常に自分の前を走るペースメーカがいます。
そして第二子の根底には
追いつきたいと言う思いがあります。
兄や姉に追いつくためには急がなきゃ急がねばならない。
絶え間なく自らを駆り立て、兄や姉に追いつき、追い越し、
征服したいとさえ目論んでいる。
法の支配を重んじる保守的な第一子と違って、
誕生順位という自然法則さえへ覆したいと願っている。
ゆえに、
第二子は、革命志向します。
第一子のように既存の権力におさまろうとするのではなく、
既存の権力に転覆することに価値を置くのです。
■ ひとりっこのライバルは?
一人っ子の場合ライバルとなる兄弟はいません。
しかしここでは父親がライバルとなるでしょう。
母親の愛を独占したいと思うあまり、
父親をライバル視してしまう。
いわゆる
マザーコンプレックスを発達させやすい環境にあります。
周囲を見渡しながら、いつか自分にも弟や妹が生まれ、
この地を脅かされるのではないかと言う不安にさらされる。
新たな王子やお姫様の誕生をことのほか怯えて暮らします。
■ 親はどうすればいい?
際限のない愛はしばしば子供を支配する道へと変貌します。
すべての親たちは「自立」と言う明確な目標を掲げ、
子供たちと対等な関係を築いていかなければなりません。
■ まとめ
ひとりっこは深層心理で不安を抱え続けている。
いつ、自分に弟や妹ができて「両親の愛情を独り占め出来なくなる日がくる」ことを不安に思っています。
親にできることは、兄弟を作ってあげる事。
「援助や協力」の教育をし、弟妹の世話をすることで
貢献する喜びを教えてあげること。
ひとりっこは親の愛を「独り占めして支配」することを目標しています。
それを脱するには「与えられた愛を受け取る」のでなく、
「愛を与える喜び」を教えてあげることです。
もっと深く知りたい方は
幸せになる勇気をどうぞ。