2019年3月17日(日)
泉佐野市で行われた「昨今の
悪徳商法について」の
セミナーに参加してきました。
講師は
大阪弁護士会の
中村友彦先生
先生は
振り込め詐欺や
オレオレ詐欺などで、加害者となってしまった人の弁護などをしているそう。
弁護士の先生から直接お話を聞ける機会なんて早々ないのでありがたいお話を聞いてきました。
■ アポ電詐欺
2019年また新しい形態の詐欺が出てきました。
アポ電詐欺とは、事前に電話してその人の資産はいくらか?どこにあるか?すぐだせるのか?を聞いてから行う詐欺のようです。
なんとも大胆ですよね。
引っかかる人が多いそうです。
ご年配の方はどうしても、引っかかってしまうようです。
近くにいる方が密にコミュニケーションをとっておくことが大事です。
■ 大学生が狙われている!詐欺の受け子の実態とは?
こういった詐欺の求人はインターネット上で普通に募集されているようです。
お金のない大学生が手を出してしまうケースがほとんど。
受け子とは、お金を口座から引き下ろしてくる人のことです。
本人たちは
「悪いことをしている」とわかっていても、1度やってしますと後戻りできません。
■ 詐欺の受け子は一度やると後戻りできないのはなぜ?
なぜ、後戻りできないのでしょうか?
まず、面接の際に
「免許証のコピー」をしっかりとられている。
もし、この仕事をやめたら?警察に白状したら?自分だけではなく、家族も危ないかもしれない。
そんな
恐怖があり、後戻りできなくなるようです。
先日、詐欺の受け子で泣き喚いていた男がニュースで報道されていましたね。
こんな心情があったのかもしれません。
■ 詐欺の受け子っていくらもらえるの?
詐欺の受け子は
引きおろした金額の5%を報酬としてもらえるそうです。
200万円下ろしてきたら、5%の10万円が一気に受け取れるということです。
お金のない大学生
からしたら、おいしい仕事です。
でも、絶対にしてはいけません!!
■ 詐欺の受け子は家族にバレないの?
詐欺の受け子の仕事は地元ではありません。
大阪に住む人が仕事をする場合は
東北地方や愛知県で仕事をするようです。
家族の方は、大学生のお子さんが
「仕事の関係でで○○にいってくる!」ということがあったら、
もしかして?と疑わなければならないかも。
■ 初犯でも執行猶予がつかない場合がある
以前、こういった詐欺での初犯は執行猶予がつけられていたそうです。
執行猶予とは、3年なら3年間の犯罪を起こさなかったら刑務所にいかなくていいという制度です。
■ 先生が弁護した実例
200万円~300万円の受け子をx3回で
1000万円の被害を負わせてしまった加害者の弁護をしたそうです。
その方は家族の方の協力を得て、
被害総額1000万円を全額返金しました。
赤ちゃんが生まれたばっかりで、旦那(加害者)が働けないと生活ができない
こういった点を考慮しても、
執行猶予がつかず、
裁判では「実刑」判決となったそうです。
もはや、今は詐欺に加担してしまうと賠償責任を果たしても
刑務所で実刑を受けることになるようです。
残念なことに
受け子がつかまっても詐欺のボスは浮かび上がらないようです。
ボスがいなくならない限り、詐欺はなくなりそうにありません。
■ まとめ
弁護士の先生にとても貴重なお話を聞かせていただきました。
世の中にはどんどんいろんな詐欺が生まれています。
詐欺がなくなることはありません。
だからこそ、私たちは
何が正しいのか、自分で判断できるようにすること。
必ず誰かに相談すること。
ご年配の方がいる場合は密にコミュニケーションをとるようにしましょう。
何ヶ月かあとになって詐欺にあったと気づくケースもあるそうです。
老後の資金として一生懸命貯めたお金です。
詐欺の被害者も加害者も精神的にもやられるので、詐欺にはかかわらないようにしていきたいですね。